住宅には高い耐火性のあるものもありますが、耐火構造の住宅は火災保険が割引される場合があるので、火災保険の料金をお得にしたい場合はこれについて詳しく知っておくことをおすすめします。建築基準法で定められている準耐火構造だけではなく、これに準ずる耐火性能を持つ構造として住宅金融支援機構が定めた省令準耐火構造があり、これに該当する住宅は火災保険が割安になるでしょう。建物の構造によって火災リスクは大きく違っているため、火災保険に加入する時には建物の構造が保険料を決定する要素の1つとなります。つまり、火災リスクが低い住宅ほど安く保険に入ることができ、高い耐火性能のある省令準耐火構造の物件は保険料に割引が適用されて安く加入できることになるでしょう。多くの場合は半額から6割引ほどの保険料で加入できるようになるため、こういった住宅を持つことも検討してみるとよいです。
ただし、省令準耐火構造と認められるためには様々な条件をクリアする必要があり、設定された条件をクリアすることで住宅金融支援機構から承認内容を記した特記仕様書が発行されます。省令準耐火構造の条件を満たすためには追加工事費用が必要になることがありますし、部屋の区切りや内装の素材などが限られてしまうこともあると知っておきましょう。注文住宅を購入するとしても自由度が低くなってしまうので、基準を満たすためにデザイン性や設備などを我慢しなければならないケースがあることを理解しておく必要があります。プレハブ住宅の場合は承認される場合とされない場合があるので、こういった部分の条件も確認しておくことが大切です。厳しい条件をクリアすることができたら、火災保険の値段を通常よりもかなり安くすることができるでしょう。
住宅金融支援機構による省令準耐火構造を満たした住宅を建設するのであれば、建物の火災リスクを下げることができるだけではなく、火災保険料を安くできるというメリットが得られます。最大で6割ほどの割引が受けられる可能性があるので、非常にお得だと言えるでしょう。しかしながら、場合によっては追加工事が必要になって費用が高くなったり、希望するデザインの住宅にできなくなったりすることを知っておく必要があります。あらかじめ耐火構造と火災保険の関係性について詳しく知り、メリットが大きいと感じる場合は高い耐火構造を持つ住宅を建設することがおすすめだと言えるでしょう。